石川県の海沿いで生まれ育ち、日常的に漁船を眺めることのできる環境にありました。そのため、中学生の頃から「将来は海で働いてみたい」と漠然とした思いを持っていました。親の希望もあり、高校は普通科に進学しましたが、海や船への思いが消えることはなかったため、大学は海洋工学部を選択しました。
大学卒業後、田渕海運に入社を決めたのは、会社訪問をした時に役員の方の人柄が温かく、先輩も後輩も気負わずに話せる自由な雰囲気がいいなと思ったからです。仕事のオンとオフがはっきりしている点も自分に向いていると感じています。
船員同士、家族のような関係性を大切する人もいれば、仕事以外は詮索せずに一人の時間を大切にする人もいて、考え方は人それぞれで面白いです。

現在、私は三等航海士をしています。主な業務内容はキャプテンの補佐、航海当直、船橋書類、荷役、バラスト管理などです。
例えばキャプテンの補佐は、キャプテンの操船をトレースするイメージです。キャプテンが次に必要とする情報を先取りして的確に伝えることが求められます。同じ技術でもキャプテンに合わせて伝え方を工夫する必要があります。その都度、何が求められているかを察知し、臨機応変に対応する力が必要なので難しくもあり、勉強にもなります。
また、港に到着するとキャプテンに変わって船を目的地のバース前まで操縦することもあります。78メートルもの船を動かすことに誇りとやりがいを感じています。

当社の魅力は、「船内融和」なところです。先輩も後輩も分け隔てなく意見を出し合えるので、職場の雰囲気がよく、モチベーション維持にもつながっています。
船内の業務を確実にこなすことはもちろんですが、自分がムードメーカーになって、さらに職場環境をよくしていきたいという思いがあります。
新人の頃は失敗して先輩に注意を受けて落ちこむこともありましたが、私の場合、ごちゃごちゃ考えずに一晩寝ることで切り替えるように心がけてきました。一人ひとりの個室が用意されているので、プライベートな空間でリセットすることができます。また、休憩時間は、家から持参したゲーム機でリフレッシュしています。

私が大切にしていることは、わからないことがあったら素直に聞くこと、基本をおろそかにしないことです。安全第一の世界なので、そこは徹底していきたいと常に意識しています。自分の仕事だけではなく視野を広げて周りを見る姿勢も大事だと感じています。
これから田渕海運を志望する後輩たちには、「怖がらないで、優しい先輩が待っているので一緒に成長していこう」と伝えたいです。この仕事は、現場に入って学ぶことが多いので、あせらずに一つひとつ吸収していってほしいと思います。
私の今後の目標は、二等航海士に昇格することです。三等航海士とは、また違った視点や船に対する知見を広めていきたいと思っています。